飛行機の中で最初に見かけた青年と、再び寝台列車の2等で
バンガロールに向かいました。
今現在インターネットでゴア、バンガロール間の2等寝台列車の
値段を調べてみると、345ルピー。
以前よく利用していたコルカタ、チェンナイは541ルピー。
2000年のころでも480ルピーとかそれくらいだったと思います。
3倍近く値上がりしてる物も多い近頃のインドの物価の上昇を考えると、
列車の運賃はあまり上がってないような感じです。
ゴアからバンガロールまでは13時間ほど。
ゴアでもらったインド全図の地図を見ると、バンガロールまで行ってしまうと
プッタパルティをかなり過ぎてしまう、途中のダルババランという駅が一番近い、
ということを発見しました。
ダルババランで降りよう。
ここまで最初の飛行機の中で一緒だった青年とずっと行動を共にしてきました。
二人でいることは心強いのですが、彼といるのも窮屈に感じられてきたので、
途中で降りる相談もせず、直前に別れを告げて下車しました。
ここからが本当の一人旅、どうなることやらという不安はあったと思います。
ダルババランの駅に降り改札を出て周りを見渡してみると、
何もない。
オートリクシャーが10数台いて運転手が声を掛けてくるのですが、
どうせ値段を高く言ってくるだろうと思い相手にはしませんでした。
とりあえず駅の入り口を離れたところに荷物を降ろして腰かけ、
さてどうしたものかと悩みました。
バスで移動すればよいのだろうけど、バス停はなし。
日本とかだったら駅前は栄えていますよね、もちろんバス乗り場も
あります。
ところがインドの駅前は何もないところが多いのです。
商店やホテルバス乗り場は駅から少し離れたところにあります。
歩いていくかオートリクシャーを使うか。
インドの入国してから初めての一人での行動、
ちょっと怖い!
どうしよう?、どうしよう?
と、悩んでいただろう松ちゃんに声をかけてくる者がいました。
頭が禿げたオレンジ色の布をまっとったサドゥーでした。
サドゥーとはヒンドゥー教のヨーガを実践者、放浪する修行者のことで、
現在インドとネパールに400,500万人いると言われています。
ヒマラヤの山沿いなどには本当の力を持ったサドゥーもいるのでしょうが、
そういう人達はなかなか人前には姿を現さないそうです。
昔はインド全体に力を持った聖者がいて、村人の病気を治したりして
尊敬されていたみたいですけど。
さて松ちゃんに近づいてきたサドゥー、ただのは禿げたおっさんです。
少し警戒しながら彼と話をしました。
「何処から来た?」
「日本だ。」
「何処へ行く?」
「プッタパルティ」
もちろん英語でのやり取りです。
そして彼は言いました。
「サイババがおまえを呼んでいる、私がプッタパルティ
まで連れて行こう。」
きたー!
まさかのサイババの導き!
彼に付いていくことにしました。
つづく。
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